右上斜筋不全麻痺による複視で医師面談を行い治療継続を実現した
事例サマリー この事例の主なポイント
50代女性パートの方が大分市内で信号待ち中、後続車両に追突され、左第7・8肋骨骨折と右上斜筋不全麻痺を負った事例です。肋骨部疼痛に加え、ものが二重に見える複視の症状がありました。保険会社は事故から6か月で治療費を打ち切りたいと連絡してきましたが、依頼者は眼の症状についてもう少し治療を続けたい意向でした。弁護士は眼科主治医と面談し、症状の推移と今後の治療方針を確認したうえで保険会社と交渉しました。その結果、治療継続が認められ、最終的に約195万円を受領しました。
10秒でわかる事例紹介
まず押さえたい3つのポイント
後遺障害等級非該当
相談前の提示額事前提示なし
獲得賠償金額約195万円(治療費等を含めた賠償総額約435万円)
交通事故左第7・8肋骨骨折、右上斜筋不全麻痺
弁護士へ相談事故6か月での治療費打ち切りが問題
資料整理・交渉眼科主治医と治療方針を確認し、保険会社と交渉
解決非該当・約195万円を獲得
事故とご相談のきっかけ
事故・相談の概要
事故は大分市内で発生しました。
事故は大分市内で発生しました。依頼者は信号待ちで停車中、後続車両に追突されました。事故から約2週間後、交通事故に遭うのが初めてで、保険会社との対応や治療について弁護士に任せたいということで相談に来られました。事故直後から整形外科と眼科で治療を続けていましたが、保険会社から治療費打ち切りの打診があり、治療継続をめぐる交渉が必要になりました。
怪我・後遺障害の内容
主な傷病は、左第7・8肋骨骨折と右上斜筋不全麻痺です。自覚症状として、肋骨部疼痛と複視がありました。複視とは、ものが二重に見える症状で、眼球運動に関わる筋肉や神経に問題がある場合に生じることがあります。肋骨部の症状は改善傾向でしたが、眼の症状については治療継続の必要性が残っていました。最終的に症状はほとんど回復し、自賠責保険の後遺障害認定は非該当となりました。
事故6か月での治療費打ち切りが問題
眼科主治医と治療方針を確認し、保険会社と交渉
非該当・約195万円を獲得
- 交通事故後に複視や眼の動きの異常が残っている方
- 保険会社から治療費打ち切りを打診されている方
- 主治医の意見を踏まえて治療継続を求めたい方
- 肋骨骨折と眼の症状など複数の傷病がある方
- 後遺障害は非該当でも適正な示談を目指したい方
相談時に抱えていた問題
弁護士が介入する前の問題点
弁護士介入前の問題点は、保険会社が一律に事故から6か月で治療を打ち切ろうとしていたことです。
保険会社は、治療費を長期間支払い続けることを避けたい事情から、症状固定を理由に打ち切りを打診することがあります。しかし、症状固定は医学的判断であり、被害者がまだ治療効果を感じている場合でも、医師の所見がなければ保険会社を説得することは困難です。特に眼の症状は外から分かりにくく、主治医の説明が重要でした。
眼の症状は、痛みや骨折と異なり、外から見ただけでは分かりにくいことがあります。複視が日常生活に与える影響は大きいにもかかわらず、検査結果や医師の説明が不足していると、保険会社から「そろそろ症状固定」と判断されやすくなります。また、整形外科と眼科の治療が並行している場合、保険会社が肋骨などの症状だけを見て治療終了を判断してしまうこともあります。眼科側の所見を明確に取り付けることが重要でした。
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弁護士が行った対応
- 01
事故状況、診断書、通院経過、収入・家事への影響を確認しました。
- 02
眼科主治医と面談して症状の推移と今後の治療方針を確認し、治療継続について保険会社と交渉しました。
解決結果
その後、眼の症状が落ち着いたことから、依頼者と協議のうえ、事故から約8か月後に症状固定としました。後遺障害は非該当でしたが、症状固定後に保険会社と示談交渉を行い、裁判所基準に近い適正な金額でスムーズに示談できました。最終受取金額は約195万円、治療費などを含めた賠償総額は約435万円です。治療継続を確保できたことで、依頼者が納得できる治療期間を経て解決できました。
成果の概要
| 傷病名 | 左第7・8肋骨骨折、右上斜筋不全麻痺 |
|---|---|
| 後遺障害等級 | 非該当 |
| 相談前の提示額 | 事前提示なし |
| 獲得賠償金額 | 約195万円(治療費等を含めた賠償総額約435万円) |
| 主な成果 | 眼科主治医との医師面談により治療継続を実現し、裁判所基準に近い金額で示談 |
担当弁護士から見た、この事例のポイント
治療費打ち切りへの対応では、「まだ痛い」「まだ治療したい」と主張するだけでは不十分です。保険会社が問題にするのは、医学的に治療効果が見込めるかどうかです。そのため、主治医の所見を確認し、症状固定の意味を踏まえて交渉する必要があります。本件では、医師面談により、眼の症状について治療継続の必要性を具体的に確認できたことがポイントでした。保険会社の担当者が上司へ説明しやすい材料を整えたことも、打ち切り回避につながりました。
この事例では、後遺障害等級を獲得したかどうかだけではなく、納得できる治療期間を確保できた点に価値があります。交通事故の相談では、最終的な賠償金額だけでなく、治療途中の打ち切り対応も重要です。医師面談により、症状固定の時期や治療効果について具体的な説明を得られれば、保険会社との交渉材料になります。治療費打ち切りを受け入れる前に、医学的根拠を整えることが大切です。
同じようなお悩みの方へ
交通事故後に複視、眼の動かしにくさ、視界の違和感がある場合、整形外科だけでなく眼科での診察も重要です。保険会社から治療費打ち切りを言われた場合でも、主治医の意見を踏まえて交渉すれば、治療継続が認められることがあります。治療を続けたい理由、症状の推移、今後の見通しを整理し、示談前に弁護士へ相談してください。後遺障害が非該当でも、適正な治療期間と慰謝料を確保できる場合があります。
保険会社から治療終了を求められた場合でも、主治医が治療継続の必要性を認めているなら、交渉の余地があります。特に眼の症状、神経症状、めまい、耳鳴りなどは、本人の訴えだけでは伝わりにくいため、医師の所見や検査結果をもとに説明することが重要です。打ち切り連絡を受けた段階で、すぐに示談や治療終了を決めず、現在の症状と治療効果を整理してください。
相談時には、事故状況、通院先、症状固定日、後遺障害診断書、保険会社の提示内容を手元にまとめておくと、見通しを整理しやすくなります。資料が一部不足していても、まずは現在分かる範囲で確認することが大切です。
※掲載内容は個別事案の解決例であり、同様の結果を保証するものではありません。