股関節の人工関節で後遺障害10級が認定されたケース
事例サマリー この事例の主なポイント
大分市で、60代男性の会社員の方が原付バイクで直進中、交差点で右折してきた対向車と衝突し、右大腿骨頚部骨折を負った事例です。事故から約1年後、保険会社から症状固定の打診があり、今後の手続を適切に進めたいとして弁護士に相談されました。依頼者は右股関節に人工関節をそう入しており、股関節可動域制限や運動時の痛みが残っていました。弁護士は主治医との医師面談を行い、後遺障害診断書の作成・修正、将来治療費に関する記載を依頼しました。その結果、後遺障害10級11号が認定され、最終的に約1,350万円、治療費等を含めた賠償総額約1,400万円で示談が成立しました。
10秒でわかる事例紹介
まず押さえたい3つのポイント
後遺障害等級10級11号
相談前の提示額事前提示なし
獲得賠償金額約1,350万円
増額幅事前提示なしのため金額比較不可
交通事故右大腿骨頚部骨折
弁護士へ相談後遺障害診断書作成前の対応が課題
資料整理・交渉被害者請求で後遺障害認定を申請
解決10級11号・約1,350万円を獲得
事故とご相談のきっかけ
事故・相談の概要
事故は、大分市内の交差点で発生しました。
事故は、大分市内の交差点で発生しました。依頼者は原付バイクで道路を直進していたところ、対向車線から右折してきた自動車と衝突しました。依頼者は60代男性の会社員で、右大腿骨頚部骨折の重傷を負いました。事故後、右股関節に人工関節をそう入する治療を受けましたが、股関節の可動域制限や運動時の痛みが残りました。事故から約1年1か月後、任意保険会社から症状固定の打診があり、今後の後遺障害申請や示談交渉を適切に進めたいとして相談に来られました。
怪我・後遺障害の内容
右大腿骨頚部骨折は、股関節に近い大腿骨の付け根部分の骨折です。高齢者だけでなく、交通事故のような強い外力でも発生します。人工関節をそう入した場合、関節機能が一定程度回復することはありますが、自賠責保険上は「1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」として後遺障害10級11号に該当する可能性があります。本件でも、右股関節人工関節そう入置換、可動域制限、運動時疼痛が残っていました。また、人工関節は将来的に再手術が必要となる可能性があり、将来治療費の検討も重要な争点となりました。
後遺障害診断書作成前の対応が課題
被害者請求で後遺障害認定を申請
10級11号・約1,350万円を獲得
- 大腿骨頚部骨折後に人工関節をそう入した方
- 股関節の可動域制限や運動時の痛みが残っている方
- 医師から後遺障害診断書の作成に難色を示されている方
- 将来の人工関節再手術費用を賠償に反映できるか確認したい方
- 裁判所基準よりも慰謝料を増額できる事情があるか相談したい方
相談時に抱えていた問題
弁護士が介入する前の問題点
本件の問題点は、後遺障害診断書の作成段階にありました。
本件の問題点は、後遺障害診断書の作成段階にありました。主治医は、人工関節そう入によって関節機能は回復しているため、医学的な意味では後遺症とはいえないとして、後遺障害診断書の作成に難色を示しました。しかし、医師が考える医学的な後遺症と、自賠責保険が認定する後遺障害は必ずしも同じではありません。交通事故賠償では、自賠責保険の認定基準に沿って、後遺障害診断書に必要な情報を記載してもらう必要があります。また、将来の人工関節再手術費用も争点になり得るため、後遺障害診断書に将来治療の必要性を記載してもらうことも重要でした。
| 項目 | 相談前 | 弁護士介入後 |
|---|---|---|
| 傷病・等級 | 右大腿骨頚部骨折/10級11号について、認定・評価・請求方針が未整理 | 10級11号を前提に損害項目を整理 |
| 賠償額 | 事前提示なし | 約1,350万円 |
| 増額幅 | - | 事前提示なしのため金額比較不可 |
| 主な問題点 | 後遺障害診断書作成前の対応が課題 | 必要資料を整理し、適正な基準で主張 |
| 主な成果 | - | 10級11号・約1,350万円を獲得 |
| 解決結果 | 示談前・交渉中 | 自賠責保険では、右股関節の人工関節そう入置換について、1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すものとして、後遺障害10級11号が認定されました。 |
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弁護士が行った対応
- 01
事故状況、診断書、通院経過、収入・家事への影響を確認しました。
- 02
被害者請求により後遺障害等級や自賠責保険金の確認を行いました。
- 03
医師面談を行い、後遺障害診断書や医学的所見の補充を依頼しました。
- 04
診断書・後遺障害診断書の記載内容を確認しました。
- 05
逸失利益について、後遺障害等級・労働能力喪失率・喪失期間を踏まえて主張しました。
- 06
治療費の継続・打ち切り対応について保険会社と交渉しました。
- 07
自賠責保険の支払・認定内容を確認し、不足分を任意保険会社へ請求しました。
解決結果
自賠責保険では、右股関節の人工関節そう入置換について、1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すものとして、後遺障害10級11号が認定されました。その後の示談交渉では、裁判所基準をベースにした適正な金額を求めました。依頼者は、事故後の後遺症によりライフワークとしていた家具作りがほとんどできなくなっており、その精神的苦痛も大きいものでした。弁護士はこの事情を踏まえ、後遺症慰謝料について裁判所基準よりも1割増額すべきと交渉し、最終的にその内容を反映した示談が成立しました。最終受取額は約1,350万円、治療費等を含めた総額は約1,400万円です。
成果の概要
| 傷病名 | 右大腿骨頚部骨折 |
|---|---|
| 後遺障害等級 | 10級11号 |
| 相談前の提示額 | 事前提示なし |
| 獲得賠償金額 | 約1,350万円 |
| 増額幅 | 事前提示なしのため金額比較不可 |
| 主な成果 | 医師面談を重ね、人工関節そう入と将来治療費を後遺障害診断書に反映させ、10級11号の認定と裁判所基準をベースにした示談を実現しました。 |
担当弁護士から見た、この事例のポイント
この事例では、主治医との医師面談が大きなポイントでした。交通事故の後遺障害認定では、医師の診断書が極めて重要ですが、医師が自賠責保険の認定基準に詳しいとは限りません。医師の役割は治療であり、賠償実務上どのような記載が必要かまでは、必ずしも意識されていないことがあります。本件のように、人工関節そう入で医学的には機能が改善していると評価されても、自賠責保険上は後遺障害に該当する場合があります。また、将来再手術が必要となる可能性がある場合には、将来治療費を見据えた資料作成も重要です。後遺障害診断書の段階から弁護士が関与することで、適正な認定と賠償につながりやすくなります。
同じようなお悩みの方へ
大腿骨頚部骨折や股関節の人工関節そう入後に、後遺障害診断書の作成や将来治療費の扱いで不安がある方は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。保険会社から症状固定を打診された段階で、後遺障害申請の準備を誤ると、本来認定されるべき等級や請求できる費用を見落とすおそれがあります。大分みんなの法律事務所では、医師面談、後遺障害診断書の確認、被害者請求、示談交渉まで、交通事故被害者の方を支援しています。
※掲載内容は個別事案の解決例であり、同様の結果を保証するものではありません。