【解決事例/064】カルテ上の治療経過と被害者の愁訴・稼働状況とを結びつけて説明を行い,主婦休損の増額が認められた事案。

兼業主婦,頚椎捻挫・外傷性頚部症候群

依頼者属性性別女性
年代30代
職業会社員
事故態様と相談事故場所大分市
事故状況信号待ち停車中の追突事故
相談のタイミング事故から半年後
相談のきっかけ知人の紹介
怪我と後遺障害傷病名頚椎捻挫
自覚症状頚部痛,右肩痛,頭痛
保険会社提示額事前提示なし(保険会社が金額を提示する以前に弁護士が介入したため)
獲得賠償金額損害項目最終受取金額
金額約180万円
備考治療費などを含めた賠償総額約250万円

相談から解決までの流れ

◆事故からご依頼まで
 停車中の追突事故で,事故から約半年後相手方保険会社から治療の打ち切りを打診されて相談されました。医師からも治療継続を指示されていたため,まずは治療期間の延長を求める形で受任いたしました。

◆治療から症状固定まで
 受任後、依頼者からは、相談時及び事後の症状の内容・程度、症状の推移、治療内容などを聴き取りし、症状固定の時期について、慎重に見極め、約2ヶ月程度の治療期間の延長が認められ,事故から約7か月後に症状固定となりました。後遺障害については,ほぼ症状が残存していないとのことでした。

◆示談交渉
 治療期間における主婦休損の割合(どれだけ家事ができなかったか)について,依頼者の生活状況について説明を行い,急性期(事故直後からしばらくの間)は100%,そのあとも50~75%家事ができなかったことを認めてもらい,相応の休業損害の支払いをいただきました。
 

担当弁護士の振返りポイント

 パートをされている兼業主婦であったため,パートでの収入に基づく休業損害よりも主婦休損の法が算定基礎額が高い(平均賃金相当額を算定基礎とするため。)ので,主婦休損での請求となりました。


 その際,治療経過,カルテ上の記載における症状の移り変わりなどから,どれくらい家事ができなかったのか(特に首の上げ下げを必要とする洗濯物干し,掃除など)について丹念に聴取を行い,カルテ等の医療記録と矛盾なく説明を行うことによって,実際の稼働率相応の主婦休損を得ることができました。


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