【外貌醜状(顔の傷)で後遺障害9級】医師面談と自賠責の面接調査への同行で受領総額約1,416万円を確保した解決事例(40代男性)



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交通事故で顔に傷が残ると、見た目の変化そのものに加え、仕事や対人場面への影響が心配になりがちです。

ところが、顔の傷などの「外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)」は、傷の長さや大きさという客観的な審査基準がある一方で、後遺障害診断書の図面記載が不正確であったり、認定機関による測定が不十分であったりすると、本来の等級よりも低く評価されるリスクがあります。

本件では、40代の会社員男性Yさんについて、弁護士が主治医と面談して正確な診断書の作成を依頼し、さらに損害保険料率算出機構による「面接調査」に同行しました。

その結果、顔の傷(線状痕等)について「外貌に相当程度の醜状を残すもの」として第9級16号が認定され、むち打ちによる神経症状(第14級9号)と合わせて「併合第9級」の認定を獲得しました。

さらに、示談交渉では、男性の外貌醜状であっても対人関係や将来の昇進・転職に影響を及ぼす労働能力喪失があることを法的に主張し、逸失利益や慰謝料を含め、治療費を除く受領総額約1,416万円での解決を実現しています。

資料がなくても大丈夫です。 口頭で状況を伺い、見通しと次の一手を整理します。

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相談者プロフィール

Yさんは、事故当時40代の会社員男性です。日常的に社内外の人と接する機会があり、身だしなみや対面コミュニケーションも仕事の一部となる働き方でした。

事故により顔に傷が残ったことで、外見の変化に対する精神的な負担が大きく、今後の仕事や生活への影響を強く心配されていました。顔の傷(外貌醜状)は、身体機能の障害と違い、周囲の視線や本人の受け止め方が生活のしづらさにつながることがあります。

特にYさんのように、職場での対人場面が多い方ほど、事故後の不安が長引きやすい傾向があります。

事故の概要

Yさんは歩行中に車両と接触し転倒しました。重要だったのは、事故による受傷部位と、その後に残った症状や傷痕を、後遺障害の審査に耐える形で整理できるかという点です。

顔の傷は時間の経過とともに赤みが引いたり、凹凸が目立たなくなったりする傾向があります。しかし、後遺障害の等級認定は、原則として「症状固定(これ以上治療を続けても大幅な改善が見込めないと判断された時期)」の時点における状態で判断されます。

だからこそ、漫然と治療を続けるのではなく、傷の状態を見極めて適切なタイミングで症状固定とし、その時点での状態を正確に証拠化できるかが評価に大きく影響します。

受傷内容と治療経過

Yさんは、頚椎骨折や中心性頸髄損傷といった重い傷病で治療を継続しました。痛みやしびれなどの神経症状についても、経過観察と治療が続き、症状固定後に後遺障害申請を行う流れとなりました。

加えて顔面にも傷痕が残り、「外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)」として後遺障害が問題となりました。外貌醜状の審査基準は、傷の長さ(センチメートル)や大きさ(鶏卵大、10円硬貨大など)といった客観的な数値で定められています。また、審査の実務では、書面だけでなく調査員が直接傷の状態を確認する「面接調査」が行われることが一般的です。

そのため、医師作成の診断書に記載された数値が曖昧であったり、面接時に傷の場所を正確に指摘できなかったりすると、本来認定されるべき等級から評価が落ちるリスクがあります。

相談時の悩み・課題

後遺障害診断書のどこが不安だったのか

醜状障害(外貌醜状)の審査では、後遺障害診断書の「醜状図」に図示された傷の位置や形状、そして記載された「長さや大きさの測定値」が審査の出発点になります。しかし、医師が治療のために書くカルテの記載と、後遺障害審査で求められる厳密な計測・図示は必ずしも一致しません。

Yさんの最大の不安は、顔の傷が後遺障害として正しく評価されるかどうかでした。診断書には傷痕があること自体は書かれていても、等級認定の基準(3センチメートル以上、鶏卵大以上など)に照らして正確な数値が反映されているかが不明確でした。

このまま申請すると、基準に満たないとして非該当や低い等級になるのではないかという懸念がありました。

醜状障害は準備不足が結果に直結しやすいのか

醜状障害の審査では、原則として自賠責損害調査事務所において調査員が直接傷痕を確認・測定する「面接調査」が行われ、そこでの測定結果が等級を左右します。準備不足のまま臨むと、光の加減で見えにくい傷や、事故由来の傷が見落とされ、評価が下がるリスクがあります。

本人は日々の生活の中で傷に慣れてしまい、どの角度からどう見えるか、どの部分が事故由来かを第三者目線で客観的に説明するのは簡単ではありません。Yさんは仕事を続けながら対応する中で、どこから手を付けるべきか分からない状態になっていました。

弁護士の対応・戦略

医師面談で診断書の精度をどう上げるか

弁護士は、作成された後遺障害診断書を確認し、醜状障害の審査基準と照らし合わせて記載漏れや測定の甘さがないかを精査しました。その上で、主治医と面談し、事故当初の写真なども提示しながら、傷痕の長さや範囲が審査側に正確に伝わるよう、診断書の図面(醜状図)への詳細な記載を依頼しました。

医師にとっては治療が終了した傷であっても、後遺障害審査では「ミリ単位」の長さが等級を分けることがあります。ここを調整し、必要な情報が漏れない形にすることが、後の面接や審査での評価を決定づけます。

面接調査では事故由来の傷痕をどう伝えるか

醜状障害では、実際に調査員と対面する「面接調査」があります。本件では、弁護士がこの面接に同行し、どの部位の傷が事故で生じたものか、診断書や写真資料と整合する形で調査員に指摘・説明できるよう支援しました。

時間の経過で傷の色味が薄くなると、第三者には見落とされやすくなります。面接の場で、書面上の記録と現在の傷の状態を結びつけ、測定漏れを防ぐことが重要でした。

争点とポイント

醜状障害はなぜ結果が割れやすいのか

結論として、測定誤差や記載の不足で不利になりやすいからです。傷痕の情報が不十分だと、認定基準(〇センチ以上等)に当てはめられず、評価が過小になることがあります。

本件では、診断書の記載を整え、面接調査で事故由来の傷痕が正しく計測されるよう対策したことが、等級獲得の土台になりました。

併合等級の扱いで逸失利益の前提はどう変わるか

「神経症状(14級)」「醜状障害(9級)」併合9級)、どの等級を根拠に「逸失利益(労働能力喪失)」を主張するかで戦略が異なります。一般に、醜状障害は「労働能力への直接的な影響が少ない」として保険会社が逸失利益を否定する傾向にあります。一方で、神経症状は労働能力への影響が認められやすいものの、期間が限定的です。

本件では、顔の傷(9級)による対人関係への消極的影響や職業上の不利益を具体的に主張しつつ、神経症状(14級)による労働能力への影響も併せて主張することで、実態に即した損害賠償額の獲得を目指しました。

この種の事故では、次の整理で結果が変わりやすい傾向があります。いまの状況で何を優先して整えるべきかを、分かる範囲から一緒に整理できます。

  • ・必要な記録や資料の揃え方
  • ・後遺障害や過失などの争点の立て方
  • ・休業損害や逸失利益など収入面の説明方法

加えて、本件では医師への照会と醜状面接の同行が解決のポイントになりました。後遺障害9級を獲得し、受領総額約1,416万円を獲得しました。

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解決結果

治療費を除く受領総額として、約1,416万円を獲得しました。後遺障害は併合9級の認定となりました。

損害項目 最終的な受領金額
休業損害 約85万円
傷害慰謝料 約182万円
逸失利益 約637万円
後遺障害慰謝料 約690万円
既払い除く支払額 約800万円
最終的な受領総額 約1,416万円

本件の受領総額は、最終示談金約800万円に、受任前に受領していた既払金等を含めた総額約1,416万円となります。治療費は受領総額に含めていません。

担当弁護士のコメント

本件で勝負の分かれ目となったのは、診断書の作成と、自賠責調査事務所での「面接調査」という二つの山場を、認定基準に沿って完璧に整えたことです。醜状障害(外貌醜状)は、「〇センチメートル以上」や「鶏卵大」といった基準が明確であるからこそ、測定結果がわずかでも足りなければ評価が伸びず、等級が付きません。

医師は医学的な治療のプロですが、後遺障害の審査基準(長さや面積の厳密な測定ルール)までは熟知していないことがほとんどです。そこを弁護士が医師面談で補い、傷痕の情報が審査側に正確に伝わる図面・記載に整えることが第一のポイントでした。

第二のポイントは、面接調査への同行です。調査員が傷の長さを測定する現場に立ち会い、光の加減で見えにくい傷や、事故由来の変色部分を指摘し、漏れなく測定対象に含めるよう働きかけました。

さらに示談交渉では、認定された「併合9級」を前提に、最大の争点である「逸失利益」をしっかりと確保したことが重要でした。男性の顔の傷の場合、保険会社は「仕事に支障はない」として、逸失利益をゼロ、あるいは極めて低く提示してくるのが通例です。

これに対し、職種上の不利益や対人関係への影響を具体的に主張し、9級の基準通りの労働能力喪失を前提とした水準で解決できたことが、高額な賠償額(約1,416万円)につながりました。

まとめ

交通事故で顔に傷(外貌醜状)が残った場合、後遺障害の等級認定と、その後の示談交渉の進め方によって、最終的な受取額が数百万円単位で大きく変わります。醜状障害は基準が客観的な数値で決まる分、診断書の図面記載の正確さや、面接調査での測定結果が等級に直結するシビアな領域です。

本件では、医師面談で診断書を万全に整え、面接調査に同行して適切な測定を確保し、さらに示談交渉では「逸失利益」の壁を打ち崩すことで、受領総額約1,416万円という納得のいく解決を実現しました。

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