【解決事例/078】高次脳機能障害が見落とされていることに気付き、後遺障害7級4号が認定された事案

7級,男性,骨折

事故態様 横断歩道を歩行中の事故
事例の特徴 高次脳機能障害
属性 男性・60代
症例・受傷部位 急性硬膜下血腫・頭蓋骨骨折・外傷性クモ膜下出血
後遺障害等級・死亡事故 7級4号
主な損害項目 受任前 受任後
傷害慰謝料 提示なし。
逸失利益 約150万円
後遺障害慰謝料 約730万円
将来介護費 約900万円
自賠責保険金受領額 1051万円
治療費を除く賠償金総額 約1780万円

交通事故の状況

交差点の横断歩道を青信号で歩行中に右折進行してきた車にはねられた。

 

ご依頼内容

重傷案件のため、交通事故対応に強い弁護士に依頼をしたいとのことで連絡がありました。

 

対応内容と成果

受任後、診断書を確認したところ、脳損傷が生じたことを示す傷病名であり、受傷後、意識障害もあったことから、高次脳機能障害が発症しているのではないかと考えました。
依頼者本人は、高次脳機能障害の症状の自覚はなかったのですが、「高次脳機能障害の症状は、本人も気付きにくい」ということを説明のうえ、高次脳機能障害に強い専門病院で検査を受けてもらいました。その結果、高次脳機能障害(注意障害、記憶障害、遂行機能障害)と診断されました。

高次脳機能障害の後遺障害の手続の際には、「日常生活状況報告書」という書類を提出します。この書類は、被害者の日常生活における高次脳機能障害の症状や支障を報告する書類です。通常は、被害者と同居するご家族に作成を依頼するのですが、本件の依頼は、単身者であったため、同居のご家族に作成を依頼することができませんでした。そのため、依頼者の弟さんに作成を依頼したのですが、弟さんは、当初、協力に消極的でした。そこで、後遺障害手続が重要であることをご説明し、弟さんを説得したところ、書類の作成にご協力いただけることになりました。その後、弟さんと打合せをしながら「日常生活状況報告書」を完成させ、後遺障害の手続をしたところ、無事に、適性な等級で高次脳機能障害の後遺障害が認定されました。

 

総括・コメント

高次脳機能障害は、「見えない障害」とも言われ、本人や家族でも症状に気付いていないことが多く、主治医でも傷病を見落とすことがある障害です。本件は、まさにそのようなケースで、ご本人も主治医も、高次脳機能障害の発症に気付いていませんでした。
受任後、医療記録を確認し、高次脳機能障害の発症を疑い、速やかに専門病院で検査を受けてもらったことが良い結果に結び付きました。

また、単身者であったことから、後遺障害の手続に必要な「日常生活状況報告書」の作成してくれる人が当初はいなかったのですが、諦めずに協力者を見つけることができたこともポイントでした。

交通事故に遭われた方、ご家族を亡くされた方へ