会社員の後遺障害7級!無保険⾞との事故で⼈⾝傷害保険を最⼤限活⽤し総額約9100万円を認定させた事例



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復職できたからといって、後遺障害がないわけではありません。

「以前のように仕事がこなせない」「些細なことでイライラしてしまう」それは⾼次脳機能障害の可能性があります。

また、加害者が無保険であっても、ご⾃⾝の⼈⾝傷害保険を戦略的に活⽤することで、裁判所基準相当の補償を受け取れるケースがあります。

本件は、⼀⾒「復職成功」に⾒える被害者様が抱える深刻な不調を⽴証し、さらに無保険⾞との事故という困難な状況を、法的⼿続きの順序を⼯夫することで解決した事例です。

⾒えない障害への無理解や、加害者の不誠実な対応にお悩みなら、この記事が解決の⽷⼝になるはずです

当事務所は相談料‧着⼿⾦0円、弁護⼠費⽤特約も対応可能です。
「⾃分の保険でどこまで補償されるか」を知るだけでも構いません。

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相談者プロフィール

項目 内容
被害者 20代男性
職業 会社員(⾦融機関勤務)
傷病名 外傷性くも膜下出⾎、びまん性脳損傷、右前頭部挫創、右股関節脱⾅⾻折など
後遺障害等級 7級4号(⾼次脳機能障害)

事故の概要

被害者様が原動機付⾃転⾞で⾛⾏中、対向⾞線の軽トラックがセンターラインをオーバーして進⼊し、正⾯衝突しました。

事故当時、現場は⾬天で視界が悪く、加害者がカーブを曲がりきれなかったことが原因でした。

加害者は⾃賠責保険のみに加⼊しており、任意保険には未加⼊という「無保険⾞」との事故でした。

受傷内容と治療経過

被害者様は事故直後、意識障害(JCS100)を伴う重体で救急搬送されました。気管挿管や脳低温療法などの集中治療を受けました。

急性期を脱した後も、リハビリテーション病院への転院を経て、約1年半にわたり治療とリハビリを継続しました。

懸命なリハビリの結果、⾝体機能はある程度回復し、事故から約1年後に職場復帰を果たしました。

相談時の悩み・課題

被害者様は職場復帰を果たしましたが、以前とは異なる⾃分の状態に苦しんでいました。

⼀⾒すると普通に会話ができ、⼿⾜も動くため、周囲からは「治った」と思われがちでした。
しかし実際には、次のような「⾼次脳機能障害」特有の症状が出ていたのです。

  • ・新しい業務が覚えられない
  • ・作業速度が著しく落ちた
  • ・感情のコントロールが効かず怒りっぽくなった

また、加害者が任意保険に⼊っていないため、⼗分な賠償⾦が⽀払われるかという点も⼤きな不安要素でした。

加害者に⽀払い能⼒がない場合、通常は泣き寝⼊りになるリスクがあります。

被害者様ご⾃⾝が加⼊している⾃動⾞保険の「⼈⾝傷害保険」を使うにしても、保険会社提⽰の基準(約款基準)では、裁判所基準相当の額より⼤幅に低くなる懸念がありました。

弁護士の対応・戦略

本件の最⼤の課題は、「⾼次脳機能障害の適正な等級認定」と「無保険⾞事故における賠償⾦の最⼤化」の2点でした。

これらを解決するため、緻密な戦略を⽴てて実⾏しました。

無保険⾞事故における賠償最⼤化の4ステップ

本件では、以下の順序で⼿続きを進めることで、最終的な受取額の最⼤化を図りました。

ステップ1:労災保険の活⽤

まず、通勤災害として労災保険を申請。治療費と休業補償を確保し、当⾯の⽣活基盤を安定させました。

ステップ2:⾃賠責保険の被害者請求

治療終了後、弁護⼠主導で⾃賠責保険へ被害者請求を⾏い、後遺障害等級7級4号の認定と⾃賠責限度額の回収を先⾏させました。

ステップ3:あえて訴訟を提起(損害額の司法認定)

ここが重要なポイントです。加害者に資⼒がないことは明⽩でしたが、あえて裁判を起こしました。
⽬的は「加害者からの直接回収」ではなく、「裁判所基準による損害額の公的な確定」です。

裁判所の判決によって、保険会社基準よりも⾼額な「裁判所基準(弁護⼠基準)」での損害額を公的に認めさせました。

ステップ4:⼈⾝傷害保険への請求

判決で認定された損害額(約9100万円規模)を根拠に、ご⾃⾝の保険会社へ⼈⾝傷害保険⾦を請求しました。
これにより、保険会社独⾃の低い基準ではなく、裁判所基準ベースでの⽀払いを実現しました。

争点とポイント

本件では、医学的な⽴証と保険実務のテクニックが解決の鍵となりました。

1. 復職後の「できないこと」を可視化する

⾼次脳機能障害の認定において、「復職できていること」は時として「障害が軽い」と判断される不利な要素になり得ます。
そこで弁護⼠は、単に復職した事実だけでなく、「どのように働いているか」に焦点を当てました。
具体的には、次のような⽀障を詳細に聴取しました。

  • ・仕事上のミスが増加している
  • ・メモがないと業務ができない
  • ・同僚のサポートが不可⽋である

医師の意⾒書に加え、職場の上司や家族からの「⽇常⽣活状況報告書」を作成。事故前後での能⼒や性格の変化を⽴体的に⽴証しました。
その結果、労働能⼒の喪失が認められ、7級4号の認定を受けました。

2. ⼈⾝傷害保険の「約款」の壁を越える

通常、⼈⾝傷害保険は保険会社の約款に基づいた計算式で⽀払われます。
しかし、裁判で損害額が確定している場合、その判決額が尊重されるケースがあります。

本件では、先⾏して訴訟を⾏い、賃⾦センサス(平均賃⾦)を⽤いた逸失利益や、裁判所基準の慰謝料を含む総損害額を判決として確定させました。

この「司法のお墨付き」を得てから保険会社と交渉‧請求することで、提⽰額を⼤幅に引き上げることに成功しました。

交通事故の解決結果は、事故直後の受診‧通院の進め⽅や証拠の準備で⼤きく変わります。

いま何を優先すべきか、弁護⼠が専⾨的知⾒で整理します。

特に重要なのは次の3点です

  • ・後遺障害認定に必要な検査や診断書の不備チェック
  • ・過失割合や減額事由に関する保険会社への対応
  • ・休業損害や逸失利益について、裁判所基準での評価につながる資料の整備

本件では「医学的争点を意識したサポート」が解決のポイントになりました。
⾼次脳機能障害の症状を丁寧に⽴証し、復職後の労働能⼒喪失についての適正な評価を実現しました。

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解決結果

本件は加害者が無保険であったため、当初の提⽰額というものが存在しません。
しかし、弁護⼠が介⼊し、訴訟によって法的な損害額を確定させた結果、以下のとおり損害認定を獲得しました。

判決では、治療費や休業損害などの⽀払い済み⾦額に加えて、約7340万円(遅延損害⾦等含む)の⽀払いが命じられました。
これに⾃賠責保険や労災保険ですでに受け取っていた⾦額を加えた「総損害額」は約9168万円に達しました。

この司法判断に基づき、ご⾃⾝の⼈⾝傷害保険から約4342万円を不⾜分として回収し、被害回復を実現しました。

損害認定額の詳細内訳(裁判基準)

司法判断により確定した総損害額(約9168万円)の内訳は以下のとおりです。

損害項目 認定金額 備考
治療費 約1,192万円 労災保険等による給付分を含む
休業損害 約81万円 事故による休職期間の補償
傷害慰謝料 約393万円 入通院期間(約1年半)に対する精神的苦痛への補償
後遺障害逸失利益 約6,502万円 労働能力喪失(7級)による将来の減収分
後遺障害慰謝料 1,000万円 後遺障害(7級)が残った精神的苦痛への補償
損害総額 約9,168万円 上記の合計

※⾦額は千円単位を四捨五⼊しています。

※傷害慰謝料には、通院交通費や諸雑費等の傷害部分に関連するその他損害を含んでいます。

担当弁護士のコメント

本件のような「⾼次脳機能障害」かつ「無保険⾞事故」という複雑なケースでは、ただ漫然と請求するだけでは適切な補償は受けられません。
以下の2つの「証拠と⼿順の組み⽴て」が解決の決定打となりました。

1. ⾼次脳機能障害の「⾒えない障害」を可視化する⽴証

復職できている場合、保険会社や裁判所は「労働能⼒に問題なし」と判断しがちです。
これを是正するために、以下の3点の証拠をセットで提出しました。

画像所⾒と意識障害の記録

脳挫傷の痕跡と、事故直後のJCS100(深い昏睡)という客観的事実。

⽇常⽣活状況報告書

家族や職場の上司に協⼒を仰ぎ、「以前と⽐べて何が変わったか(怒りっぽい、⼿順が覚えられないなど)」を具体的に記述してもらったもの。

医師の意⾒書

上記の変化が脳損傷に起因するものであるという医学的な因果関係の証明。
これらをパッケージ化して⽴証したことで、復職後であっても「7級相当の労働能⼒喪失がある」と裁判所に認定されました。

2. 無保険⾞対応の「順序」の戦略

加害者に資⼒がない場合、回収源は被害者ご⾃⾝の「⼈⾝傷害保険」になります。
しかし、いきなり保険会社に請求すると、約款独⾃の低い基準(⾃賠責に近い基準)で計算されてしまうリスクがあります。

本件では、⼿間を惜しまず「まず裁判で裁判所基準による判決を取る」という⼯程を挟みました。
判決という公的な「損害額の司法認定」を取得してから保険会社と交渉したことで、約款基準に縛られない、裁判所基準ベースでの適正額の受領が可能になったのです。

担当弁護士:倉橋 芳英

まとめ

交通事故被害、特に加害者が無保険であったり、⾼次脳機能障害のような難しい後遺症が残ったりした場合は、弁護⼠の専⾨性が結果を⼤きく左右します。「復職できたから⼤丈夫」と我慢せず、違和感があればすぐにご相談ください。

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