頚髄損傷・胸椎骨折などの重傷で主婦休損を請求したケース
事例サマリー この事例の主なポイント
大分市内で散歩中に車にはねられ、頚髄中心性損傷、胸椎圧迫骨折、顔面裂創を負った40代主婦の事例です。後遺障害等級は併合8級と認定されていましたが、保険会社の提示額は約1,100万円でした。特に問題となったのは、顔面の後遺障害が認められているにもかかわらず、主婦としての逸失利益が十分に評価されていなかった点です。当事務所では、損害額の増額交渉を行いながら、必要に応じて交通事故紛争処理センターを利用する準備を進め、本人の生活上の支障を整理した陳述書も作成しました。最終的には約1,700万円で示談となり、約600万円の増額につながりました。
10秒でわかる事例紹介
まず押さえたい3つのポイント
後遺障害等級併合8級
相談前の提示額約1,100万円
獲得賠償金額約1,700万円
増額幅約600万円
交通事故頚髄中心性損傷、胸椎圧迫骨折、顔面裂創
弁護士へ相談主婦としての逸失利益が十分に反映されず
資料整理・交渉家事労働への支障を整理し主婦損害を主張
解決併合8級・約1,700万円を獲得
事故とご相談のきっかけ
事故・相談の概要
依頼者は40代の主婦です。
依頼者は40代の主婦です。大分市内を散歩していたところ、車にはねられる事故に遭いました。事故により、頚髄中心性損傷、胸椎圧迫骨折、顔面裂創という重い怪我を負い、左側頭部痛、背部痛、しびれなどの症状が残りました。後遺障害等級は併合8級と認定され、その後、相手方保険会社から示談提示がありました。しかし、提示金額の内容を確認すると、主婦としての逸失利益が十分に含まれておらず、依頼者は提示額に納得できませんでした。そこで、示談に応じる前に当事務所へ相談されました。
怪我・後遺障害の内容
本件の主な傷病は、頚髄中心性損傷、胸椎圧迫骨折、顔面裂創です。頚髄中心性損傷は、手足のしびれや力の入りにくさ、細かな動作のしづらさなど、日常生活に大きな影響を与えることがあります。胸椎圧迫骨折は、背部痛や姿勢保持の困難につながり、家事や外出にも支障が出る可能性があります。さらに顔面裂創については、外貌上の後遺障害として評価されるだけでなく、人前に出ることへの心理的負担や社会生活への影響も問題になります。本件では、これらの後遺障害が併合8級と認定されていました。
主婦としての逸失利益が十分に反映されず
家事労働への支障を整理し主婦損害を主張
併合8級・約1,700万円を獲得
- 頚髄中心性損傷や胸椎圧迫骨折などの重傷を負った方
- 顔面裂創や外貌醜状を含む後遺障害が認定された方
- 保険会社の提示額に主婦としての逸失利益が含まれていない方
- 後遺障害認定後に示談提示を受けたが、金額に納得できない方
- 家事への影響をどのように説明すればよいか分からない方
- 紛争処理センターや訴訟まで進めるべきか迷っている方
相談時に抱えていた問題
弁護士が介入する前の問題点
一番の問題は、保険会社の提示額に主婦としての逸失利益が十分に反映されていなかったことです。
一番の問題は、保険会社の提示額に主婦としての逸失利益が十分に反映されていなかったことです。主婦の方でも、家族のために家事を行っている場合、交通事故によって家事ができなくなった影響は損害として評価される可能性があります。しかし、保険会社の提示では、家事労働への影響が軽く扱われたり、顔面の後遺障害について労働能力への影響が乏しいと主張されたりすることがあります。本件でも、顔の怪我による影響をどのように逸失利益へ結びつけるかが難しい争点でした。提示額だけを見て示談してしまうと、本来請求できる可能性がある損害を取りこぼすおそれがありました。
| 項目 | 相談前 | 弁護士介入後 |
|---|---|---|
| 傷病・等級 | 頚髄中心性損傷、胸椎圧迫骨折、顔面裂創/併合8級について、認定・評価・請求方針が未整理 | 併合8級を前提に損害項目を整理 |
| 賠償額 | 約1,100万円 | 約1,700万円 |
| 増額幅 | - | 約600万円 |
| 主な問題点 | 主婦としての逸失利益が十分に反映されず | 必要資料を整理し、適正な基準で主張 |
| 主な成果 | - | 併合8級・約1,700万円を獲得 |
| 解決結果 | 示談前・交渉中 | 保険会社の事前提示額は約1,100万円でしたが、交渉の結果、最終的に約1,700万円で示談が成立しました。 |
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弁護士が行った対応
- 01
事故状況、診断書、通院経過、収入・家事への影響を確認しました。
- 02
主婦としての家事労働への支障を主張するため。
- 03
依頼者から事故前後の生活状況。
- 04
できなくなった家事を行いました。
- 05
身体症状を行いました。
- 06
外貌上の後遺障害による精神的負担を丁寧に聞き取りました。
- 07
休業損害・主婦休損の資料を整理し、保険会社へ請求しました。
- 08
逸失利益について、後遺障害等級・労働能力喪失率・喪失期間を踏まえて主張しました。
解決結果
保険会社の事前提示額は約1,100万円でしたが、交渉の結果、最終的に約1,700万円で示談が成立しました。増額幅は約600万円です。当初は紛争処理センターの利用も準備していましたが、依頼者がご主人の転勤で海外へ行くことになり、手続にかかる時間も考慮して、その時点での交渉金額で解決する判断となりました。時間的制約がある中でも、提示額から一定の増額を実現できた事例です。
成果の概要
| 傷病名 | 頚髄中心性損傷、胸椎圧迫骨折、顔面裂創 |
|---|---|
| 後遺障害等級 | 併合8級 |
| 相談前の提示額 | 約1,100万円 |
| 獲得賠償金額 | 約1,700万円 |
| 増額幅 | 約600万円 |
| 主な成果 | 保険会社の提示額に十分反映されていなかった主婦としての逸失利益や生活上の支障を整理し、陳述書作成や紛争処理センター利用の準備を進めたうえで、交渉により一定の増額を実現した点です。 |
担当弁護士から見た、この事例のポイント
本件のポイントは、主婦としての逸失利益をどのように主張するかでした。交通事故で後遺障害が残った場合、収入のある会社員や自営業者だけでなく、家事を担っている主婦の方にも逸失利益が認められることがあります。ただし、保険会社は、外貌醜状や顔の傷について労働能力への影響を限定的に見ることがあり、主婦労働への影響が争われやすいです。そのため、家事の内容、できなくなった動作、家族のサポートが必要になった場面などを具体的に示すことが重要です。本件では、陳述書作成や紛争処理センター利用の準備を行い、交渉上の説得材料を整えました。もう少し時間をかけられれば別の展開もあり得ましたが、依頼者の事情を踏まえ、現実的な解決を選択しました。また、主婦の損害は、外から見えにくい家事労働の負担をどこまで具体的に説明できるかで結論が変わります。料理、洗濯、掃除、買い物、家族の世話など、事故前には当然のように行っていた作業でも、後遺障害が残ると大きな負担になります。保険会社の提示ではそこが十分に評価されないこともあるため、示談前に家事への支障を具体的に整理しておくことが重要です。
同じようなお悩みの方へ
後遺障害等級が認定された後でも、保険会社の提示額が適正とは限りません。特に主婦の休業損害や逸失利益、外貌醜状による影響、脊柱や脊髄損傷による日常生活への支障は、提示額に十分反映されていないことがあります。示談書に署名する前であれば、増額交渉の余地があるか確認できます。提示額に少しでも疑問がある場合は、示談前に弁護士へ相談することが大切です。また、時間的な事情がある場合でも、示談前に提示内容を確認するだけで方針を判断しやすくなります。転勤、転居、家族の事情などで長期の手続が難しい場合でも、交渉でどこまで増額できるかを見極めたうえで解決方法を選ぶことができます。顔面の傷やしびれなどは、本人にとって大きな負担であっても、賠償交渉では十分に伝わりにくいことがあります。写真、通院記録、家事への影響、外出時の不安などを整理しておくと、損害の実態を説明しやすくなります。
※掲載内容は個別事案の解決例であり、同様の結果を保証するものではありません。