死亡事故の逸失利益


死亡事故の逸失利益

死亡逸失利益とは

 死亡事故の逸失利益とは、被害者が交通事故にあっていなければ得たであろう生涯年収のことです。例えば40歳の男性サラリーマンの場合、67歳までの残り27年間で得られたであろう収入の推計が逸失利益となります。

 

死亡逸失利益の計算式

 死亡事故による逸失利益の計算方法は、次のとおりです。

 逸失利益 = 年収 × (1-生活控除率) × (就労可能年数に対するライプニッツ係数)

 年収  就労状況に応じて金額が決定されます。
 (給与所得者、事業主、家事従事者、学生や年少者、無職者)
 
 生活費控除率                     
一家の支柱の場合は30~40%、
 女子の場合30~40%、男子単身者の場合50%
 就労可能年数 原則として18歳から67歳の49年間とされています。
 
年少者の場合は49年間が適応されます。
 
 ライプニッツ係数             
 将来得られるはずであった収入を一括で支払いを受けることになるため、  年5%の中間利息を控除した、現時点での価額に計算するための係数
 

 

 

年収の計算方法

 被害者の就労状況によって年収の計算方法が異なります。

 
 給与所得者              
 原則として事故前の収入額を基礎とします。
 給与には給与、賞与、その他諸手当が含まれます。
 将来の昇給については、公務員や大企業の従業員のように給与規定など  が確立さ れている場合には考慮されます。
 退職金についても認められます。
 事業主  自営業、自由業、商工業、農林水産業者は、原則として事故前の申告所得  を基礎とします。
 家事従事者   原則として、賃金センサスの女性労働者の平均賃金を基礎とします。
学生や年少者   原則として、賃金センサスの平均賃金を基礎とします。
 無職者 労働の意思があれば原則として、賃金センサスの平均賃金を基礎とします。