【解決事例/059】異議申立てにより併合11級の後遺障害が認定され、紛争処理センターでの手続を取ることにより家事従事者としての休業損害と逸失利益が認められたケース

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依頼者属性

性別女性

年代70代

職業家事従事者(兼業主婦)

 

事故態様と相談

事故場所大分県佐伯市

事故状況歩道を通行中に、後方から来た自動車にはねられた。

相談のタイミング約3年5か月後

相談のきっかけ自賠責後遺障害の認定結果に不服があり相談をしたい。

 

怪我と後遺障害

傷病名左鎖骨骨折、脳挫傷、左眼窩下壁骨骨折など

自覚症状重たいものが持てない、左肩挙動時の上肢の痺れ、右背部痛など

後遺障害等級併合11級(12級13号、12級5号)

 

保険会社提示額

事前提示なし(保険会社が金額を提示する以前に弁護士が介入したため)

 

獲得賠償金額

損害項目最終受取金額

金額約914万円

備考治療費などを含めた賠償総額約1637万円

 

相談から解決までの流れ

 歩道上で後から自動車にはねられ、脳挫傷、眼窩化壁骨骨折、鎖骨骨折などの怪我を負ったケースです。
 相談時に、保険会社が手続を行い、頭の怪我について「局部に頑固な神経症状を残すもの」として後遺障害12級13号が認定され、鎖骨骨折後の神経症状について「局部に神経症状を残すもの」として14級9号が認定されていました(併合12級)。相談者は、この認定結果に疑問をいだいて相談にお越しになり、受任に至りました。

 

 診断書、診療報酬明細書、後遺障害診断書などの自賠責保険への初回請求資料と後遺障害認定理由書を検討した結果、異議申立てにより後遺障害の等級が上がる可能性があったため、異議申立てを行うことにしました。
 初回請求では、鎖骨骨折に基づく、肩挙動時の上肢の痺れなどの症状については、骨折の骨癒合が良好に得られているとの理由で、上記認定にとどまっていました。しかし、鎖骨の骨折部については、X‐P(レントゲン画像)しか撮影されておらず、主治医への面談を経て、X‐P画像よりも鮮明に骨折部の状態を確認するためCT画像(3D)を撮影しました
 この新たな画像を添付して、異議申立てを行ったところ、骨折部に上方凸変形が認められるとして、「鎖骨に著しい変形を残すもの」として、自賠責保険の12級5号の後遺障害が新たに認定され、初回請求で認定されていた頭部外傷後の症状についての12級13号と合わせて、併合11級の後遺障害が認定されました。

 

 その後、保険会社と賠償金の示談交渉を行いましたが、家事従事者としての休業損害につき争いとなりました。保険会社は、本件事故前から依頼者の父親は病気で入院治療中で、その後、症状固定前に父親が死亡したので、家事従事者とは認められないとして、休業損害と逸失利益を一切支払わないという主張でした。そこで、交通事故紛争処理センターに和解あっせん手続を申し立てました
 紛争処理センターでの手続の中で、依頼者が本件事故後も、ほぼ付っきりで入院中の父親の看病をしていたこと、本件事故の直前まで会社員として仕事をしていたことなどを主張立証し、その結果、父親が亡くなるまでの期間の休業損害と症状固定後の逸失利益を認める内容での和解をすることができました
  

担当弁護士の振返りポイント

 異議申立てにより、鎖骨の変形障害が認められ、交通事故紛争処理処理センターでの和解あっせん手続により休業損害と逸失利益が認められたケースです。

 

 本件の異議申立てでは、X‐P画像とCT画像の違いがポイントとなりました。
 X‐P検査は、X線を使って人間の透過像を撮影する検査です。一方向からの検査の撮影のため、CT検査よりも短時間かつ低被爆での検査が可能ですが、CT検査よりも情報量が劣ります。
 CT検査は、X線を使い人間の身体の輪切りの画像を何枚も撮り、単純な断層画像だけでなく、それらをつなぎ合わせて立体的な画像の作成もできます。CT検査は、X‐P検査よりも情報量が多く、360度から骨の詳細な状態がわかる検査です。
 本件では、異議申立てに際して、CT検査の画像を新たに提出することで、初回請求の際に添付されていたX‐P画像には映っていなかった骨折部の変形癒合を立証でき、12級5号の等級が新たに認定されました
 ただ、既に症状固定をしている(すなわち、治療が終了している)患者について、医師が新たに画像検査をしてくれることは、それほど容易ではありません。医師は、治療目的ではない検査を嫌がる傾向があるからです。本件では、そのような傾向を踏まえて、医師面談を行い、新たに画像検査を行う目的と有用性を、弁護士から主治医に直接説明をし、画像検査を行ってもらいました。

 

 本件では、後遺障害の認定後の示談交渉で、家事従事者としての休業損害と逸失利益も争いになりました。任意の示談交渉の段階で当方の主張と保険会社の主張との隔たりが大きかったため、交通事故紛争処理センターに和解あっせん手続を申立てたこともポイントです。
 紛争処理センターは、訴訟に比べて解決までの期間が短いうえ、裁判所基準での解決が期待できるため、訴訟まではしたくないが任意の示談交渉では解決できない場合には、有力な選択肢となります。本件でも、紛争処理センターでの手続を行うことにより、任意の交渉段階では、ゼロ回答であった休業損害と逸失利益を認める内容での示談で解決をすることができました。

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